【大名店】閉店のお知らせ
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実は世界各地で食べられている
バッタは古くから世界各地で食べられ続けてきた昆虫食の1つです。日本ではイナゴの佃煮が食べられていることで知られていますが、実は海外でも伝統的な料理として食べられています。
ウガンダ | セネネ(バッタ)の塩炒め |
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タイ | タカテーン(バッタ)のから揚げ |
日本 | イナゴの佃煮 |
ベトナム | チョウチャオザン(バッタの炒め物) |
メキシコ | チャプリネス |
そんなバッタですが、一体どんな味のする食材なのでしょうか?
皆様に分かりやすくお伝えすべく、バグームの「No6 GRASSHOPPERS」を昆虫食専門店のスタッフが食レポしてみました。
専門店スタッフによる食レポ
バグームのバッタは加熱乾燥させたドライスナックになっています。私は何度となく味わってきたのですが、この機会に改めてじっくりと味わいながらレポートしてみたいと思います。
袋を空けると海老に似た香りがブワッと広がります。海老を口にする機会の多い日本人には馴染みのある香りで、これが苦手という人は少ないのではないでしょうか?脚がとれてしまっている個体が多く見られますが、これは加工時にあえて外したわけではありません。乾燥により節が脆くなって意図せずとれてしまったものです。
写真ではちょっと分かり難いですが、バッタは加熱するとほんのり赤みがかります。それはバッタにアスタキサンチンという色素が含まれているからだそうです。アスタキサンチンには熱が加わると赤くなるという性質があり、海老や蟹を焼くと赤くなるのもこのアスタキサンチンの影響です。
バッタの頭を観察してみましょう。ケラやコオロギに比べると大きいですよね。じっと見つめていると目と目がしっかりと合ってしまいます。「まさか私を食べるつもり?」といった憂いを帯びた感情が伝わってくるのは私だけでしょうか?少し可哀そうな気もしますが、命に感謝をしつつ、早速いただいていきましょう。
バッタをザクッ!と噛みしめると口の中にバッタの旨味がガツンと広がっていきます。その味を何かに例えると海老に近いのですが、噛み続けるとスルメのような旨味も感じるような気がします。かといって磯臭さはなくて、草を食べるからなのか少し青臭さのようなものもあります。初めて食べる方は不思議な感覚になるかもしれません。
続いて後ろ足だけをいただいてみます。棘のある後ろ足は硬いといわれていますが、バグームのバッタは乾燥しているのでパリパリとした軽い食感で食べやすいです。筋肉が発達した太腿も旨味があって美味しいですが、1つや2つじゃ小さくて物足りないです。とはいえ胴体(とくに胸部)と似たような味なので、わざわざ搔き集めて食べるといいうことはしなくてもいいのかなと思います。
総評
冒頭で申し上げたように私は何度も食べてきたのですが、やはりバッタは高いポテンシャルを持った美味しい虫といえるでしょう。そのまま食べても美味しいですし、アレンジの幅も広いです。個人的にバッタはコオロギに勝るとも劣らない万人受けする食材じゃないかなと思っています。
ポリポリと食べているうちに気が付いたら完食しちゃいいました。やめられないとまらないはまさにこのことです。コオロギよりもサイズが大きいので抵抗を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、最初の一口目さえ乗り越えられればスッと受け入れていただけるかと思います。ご興味がおありの方は、この機会に召し上がってみませんか?