KBC九州朝日放送「タグるヨル」で紹介されました
目次
乳・大豆を使わない次世代プロテイン
スポーツジムに通われている方の中には、「プロテインを薦められるけど、飲みたくはない」と考えている方も少なくはないでしょうか。
その理由は、プロテインに対して「必要以上に筋肉を大きくしてしまうもの」という印象があるからだと思いますが、それは少し違います。
プロテインを直訳するとタンパク質という意味で、タンパク質を主成分とする健康食品のことをいいます。
つまり、ただタンパク質を摂っているだけで、飲むだけで筋肉を大きくなるような魔法の薬ではないんですね。
実際にアスリートの方の中にも、ボディビルダーのように筋肉隆々でもないのに、プロテインを愛用しているという方も多くいらっしゃるかと思います。
どうして彼らがプロテインが飲んでいるのかというと、トレーニングによって傷ついた筋肉を修復するのに「タンパク質」が必要になるからです。
とくに運動後の45分間はタンパク質の吸収効率が2~3倍にアップするといわれていますので、トレーニングの成果を素早くフィードバックできるプロテインが選ばれているわけです。
筋肉が大きくなると基礎代謝も上がるので、ボディメイクを目的にトレーニングをされているという方にもオススメです。
しかし、プロテインを飲みたくても、健康上の理由で飲むことができないという方も多いのではないでしょうか。
- 牛乳アレルギーを持っている
- 大豆アレルギーを持っている
- 乳糖不耐性である
- 添加物への抵抗がある
プロテインの原料は、牛乳由来のホエイやカゼイン、大豆由来のソイタイプが大半を占めていますよね。
そうなるとホエイ、カゼインには牛乳に含まれるアレルゲンが含まれているので、牛乳アレルギーを持った方は飲めませんし、ソイプロテインについても同様に大豆アレルギーを持った方は飲めません。
上記のアレルギーを持っていなかったとしても、乳糖を分解する酵素が少ない「乳糖不耐性」という体質の方は、下痢や腹痛が心配でプロテインを気軽に飲めないという方もいらっしゃいます。
また、プロテインは長期的に飲み続けるものなので、香料や甘味料などの添加物が気になるという方も多いと思います。
そんな方々にオススメしたいのが、プロテインと同程度、もしくはそれ以上の蛋白質を含む新しいプロテイン昆虫食です。
昆虫食には、豊富なタンパク質に加えて、エネルギー代謝に関わるビタミン・ミネラルも含まれていますので、トレーニングによって消費した栄養素をバランス良く補給することができます。
昆虫を粉末に加工したパウダータイプの商品なら、他のプロテインと同様に飲み物に溶かせますので、ジムなどで周囲に正体がバレることはありません。
パウダータイプは100%昆虫を使った商品なので、香料、甘味料、増粘剤などの余計な添加物が全く含まれていないのも嬉しいポイントです。
昆虫プロテインの懸念点
プロテインとして使い勝手の良い昆虫食ですが、次のような懸念点もあります。
甲殻類アレルギーなどの可能性
昆虫の中でもタンパク質を豊富に含むコオロギやバッタは、その外骨格がエビやカニと同じキチン質で作られていますので、甲殻類アレルギーをお持ちの方にはあまりオススメできません。
他の昆虫に関しても、何らかのアレルギー反応が起こる可能性がありますので、初めて口にする場合は少しずつ様子を見ながら摂取する必要があります。
また、何らかのアレルギー症状が出た場合には、速やかに病院で診察を受けましょう。
市販のプロテインと比べると高い
世界では20億人に食べられている昆虫ですが、日本ではまだまだ浸透していません。
そのため流通量が少なく、市販のプロテインに比べると少し値が張ってしまいます。
某メーカーのプロテインはタンパク質1gあたり約7円、粉末コオロギはタンパク質1gあたり約21円なので、だいたい3倍くらいかかってしまう計算になります。
なかなか理解されにくい
先ほども申し上げましたが、日本で昆虫食はあまり浸透していません。
プロテインを昆虫食にしていることが知られると、少し変な目で見られてしまうことがあります。
これはとても悲しいことですが、まわりと違うことを嫌う日本では仕方がないことかもしれません。
昆虫プロテインのメリット
昆虫食のプロテインには、市販のプロテインが飲めない方でも飲めるということ以外にもメリットがあります。
タンパク質の含有量が牛肉の2倍
数ある昆虫の中でもタンパク質の量が多いのがバッタ目の昆虫です。バッタ目といえば、日本の伝統的な昆虫食「イナゴ」もバッタ目の中では有名な昆虫ですね。
その中でもタンパク質が多いことで知られるイエコオロギは、牛肉の2倍以上の蛋白質を含みます。
BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)も含まれていますので、プロテインとしての役割をしっかりと果たしてくれます。
アミノ酸スコアが高い
食品中の必須アミノ酸の含有比率を表示する指標として利用されるアミノ酸スコア。
鶏卵や牛乳がスコア100の食品として知られているかと思いますが、これらと肩を並べる昆虫食がスズメバチの幼虫やカイコの蛹です。
カイコの蛹はbugoomオンラインショップで粉末タイプが販売されていますので、プロテインとして使い勝手が良いです。
ビタミン・ミネラルが豊富
トレーニング中のエネルギー効率を高めてくれるビタミン・ミネラルは、従来のプロテインには栄養剤として添加されていますね。
昆虫食にはそうした添加剤は使用されていませんが、トレーニングによって失われる鉄や、エネルギー代謝に必要なビタミンB群を元々持っています。
粉末状の昆虫食は、素材をそのまま100%使用していますので、余計な添加物を使用せずともプロテインに必要なビタミン・ミネラルを補うことができます。
まとめ
まだまだ課題は山積みですが、タンパク質を豊富に含む昆虫食は、アスリート向けの栄養価を持つ食材といえます。
牛乳(ホエイ、カゼイン)や大豆アレルギーを持った方にとっても貴重な蛋白源となり、乳糖不耐性の方も腹痛を気にすることなく口にすることができるのが嬉しいですね。
摂取食物変換率(食べた食物の量に対して、重量をどれだけ増やせるか)も高いので、これから各製造メーカーが参入していけば、ホエイに代わるプロテインのスタンダートとなる可能性も十分にあるかと思いますので、この機会にぜひ試してみていただきたいです。