コオロギバターサンド
料理系Vtuber琲煎まきさんに作っていただいた昆虫レシピ。コオロギシュガーバターをコオロギクッキーで挟んで頂く贅沢な一品です。Youtubeチャンネル「エスプレキッチン」で動画も公開中。
目次
豚の丸焼きを見て「ギョッ!」とする人はいると思いますが、焼き肉や餃子、つみれやハンバーグを見て「食べたくないっ」って思う人はいませんよね。それと同じように、昆虫も元の姿が分からない料理なら抵抗なく楽しめるじゃないかなって思うんですよ。そこで今回は、昆虫食のゲテモノというイメージを払拭するために、見た目に昆虫を感じない美味しい料理を作ってみたいと思います。
せっかく作るなら誰かに食べて欲しいので、今回は昆虫食に難色を示している知人に振舞っちゃいます。
それでは早速、クッキング・スターティン!!
一品目は、エビに近い味と香りを持つコオロギを使ったビスク風スープです。粉末加工済みのコオロギを使用しますので、本当のビスクのようにミキサーを使わず、手間なくサクっと作れるのがポイント。トマトと生クリームによって生まれる鮮やかな色合いが、食卓を素敵に彩ってくれます。
二品目は、スーパーワームの香りと食感を楽しめるバーニャカウダです。バーニャカウダのソースにはアンチョビを使うのが一般的ですが、今回はスーパーワームを使ってみました。ナッツように濃厚なスーパーワームの香りと、マヨネーズの酸味が合わさってマイルドな風味のソースに仕上がっています。どんな野菜とも相性がいいのでオススメです。
三品目は、メインディッシュのクリームパスタになります。クリーミーで濃厚なホワイトソースと、バンブーワームの甘い香りは相性が良く、美味しいソースに仕上げることができます。バンブーワームの風味をじっくりと感じられるように、ソースに絡みやすいフェットチーネを使ってみました。
作ったレシピをテーブルに並べてみました。
いかがでしょう。鮮やかな色合いで、すごく美味しそうじゃないですか?彼には既に昆虫を使っていることを伝えているのですが、それでも「これ本当に虫入ってる?全然わかんない・・・」と驚いていました。
いよいよクリームパスタがゆっくりと口へ運ばれていきます。タケツトガの砕き具合が少し荒かったので、麺にアタマの部分が付いちゃってるのはナイショにしておきましょう。
虫が入っているという事実を知っているからか、未知の味を警戒しながら慎重に咀嚼しているようです。表情は曇っていますが、嫌な香りは食感は全くないとのこと。タケツトガに気づいていないようですね。ホッ、セーフセーフ。
咀嚼中に何かに気づいたようで、目を見開いて驚いています。もしかしてタケツトガに気付いちゃったのかな?と思いきやゴクンと飲み込んで・・・
「なにこれ、普通にウマイジャーン!!」と親指を立ててグーサイン!
その後もモリモリと食べ続けて見事に完食。手間暇かけて作った甲斐がありましたよホントに。とくに美味しかったのはバンブーワームのクリームパスタだそうで、「ホワイトソース系のパスタはあまり好きじゃないんだけど、これは味と香りがすっごく良くて、むしろ好きかも!」と大絶賛♪あれだけ「昆虫食は食べたくない」と言ってたのに、綺麗に完食してもらえたので、嬉しすぎてちょっと泣きそうでした!
昆虫食が拒まれる最大の理由はやっぱり見た目なんですね。その壁さえ乗り越えることができれば、食材として理解してもらうことができるってことが分かったのは大きな収穫です。今回は洋食で挑戦してみましたが、和食や中華で挑戦してみるのも面白いかも・・昆虫食の可能性が広がると、なんだかワクワクしてきます!
皆さんもこの機会に、これまで味わったことのない昆虫レシピで、驚きと感動を体験してみませんか?見た目に優しい昆虫料理なら、家族や友人もきっと楽しんでくれると思いますので、ぜひぜひ挑戦してみてください。
井上 繭子(いのうえ まゆこ)
昆虫食をこよなく愛するbugoomのスタッフ。料理が得意!…とも言えないえない彼女だが、虫を使ったレシピを絶賛研究中。お気に入りは、味わい深いワーム系の昆虫。